2005年 09月 13日
リリー・フランキー 「東京タワー」 |
心臓を掴まれたような気持ちになった。
母子関係が芳しくない、私のような人には
後半読むのが辛いかもしれない。
ずーっと後回しにしていた母との問題を
目の前に突きつけられ、考えざるを得なくなるからだ。
井上靖の「しろばんば」と合わせて読んだのだが、
母と祖母、心の中でのそれぞれの位置が、
こうも違うかと改めて気づかされる。
祖母なら「もう歳だもん、しようがないな」と許せるのに、
母だと(いつまでも強いと思ってるから)激しい怒りが出てしまう。
「母に優しくなりたい。分かり合いたい」と思いつつも、
母がある一線を無視し、無遠慮に踏み込んでくると拒絶反応が出る。
そして、その感情への罪悪感に長いこと苦しむ。
母娘の場合、同性ということもあって、
見えなくてもいい部分がやたらと見える。
ぶつかるときは激しいし、目線・要求・葛藤どれも厳しくなる。
なかなかリリーさんのようにはできない。
受け入れたい、受け入れて欲しいと願ってるくせに。
この作品を読んでいると、将来抱くであろう強い後悔、
「もっと優しくするんだった」とおもう自分の姿が容易に想像できる。
20代で10分続かなかった和やかな会話が
(どちらかがキレてケンカになるのだ)、
30代前半で20分になり、遠く離れて暮らす今、
どうにか1時間はもつようになったが(みじかっ!)、
まだまだ親孝行には程遠い。
だから今、死なれては困るのだ。
親は不死身じゃない。
昔のまんま強く見えるけど、年々老人になっていくのだ・・・
関係ないが、「オカン」特製のぬかづけや料理はとても美味しそうで、
周囲の人がどれだけ楽しみにしてたかが、絵に浮かぶようだ。
控えめに表現された母への愛情、
エピソードの可笑しさで、一気に読める作品だと思う。
その分「オカン」がガンに侵されてからの苦しみが際立って、
涙が止まらなくなるかもしれない。
母子関係が芳しくない、私のような人には
後半読むのが辛いかもしれない。
ずーっと後回しにしていた母との問題を
目の前に突きつけられ、考えざるを得なくなるからだ。
井上靖の「しろばんば」と合わせて読んだのだが、
母と祖母、心の中でのそれぞれの位置が、
こうも違うかと改めて気づかされる。
祖母なら「もう歳だもん、しようがないな」と許せるのに、
母だと(いつまでも強いと思ってるから)激しい怒りが出てしまう。
「母に優しくなりたい。分かり合いたい」と思いつつも、
母がある一線を無視し、無遠慮に踏み込んでくると拒絶反応が出る。
そして、その感情への罪悪感に長いこと苦しむ。
母娘の場合、同性ということもあって、
見えなくてもいい部分がやたらと見える。
ぶつかるときは激しいし、目線・要求・葛藤どれも厳しくなる。
なかなかリリーさんのようにはできない。
受け入れたい、受け入れて欲しいと願ってるくせに。
この作品を読んでいると、将来抱くであろう強い後悔、
「もっと優しくするんだった」とおもう自分の姿が容易に想像できる。
20代で10分続かなかった和やかな会話が
(どちらかがキレてケンカになるのだ)、
30代前半で20分になり、遠く離れて暮らす今、
どうにか1時間はもつようになったが(みじかっ!)、
まだまだ親孝行には程遠い。
だから今、死なれては困るのだ。
親は不死身じゃない。
昔のまんま強く見えるけど、年々老人になっていくのだ・・・
関係ないが、「オカン」特製のぬかづけや料理はとても美味しそうで、
周囲の人がどれだけ楽しみにしてたかが、絵に浮かぶようだ。
控えめに表現された母への愛情、
エピソードの可笑しさで、一気に読める作品だと思う。
その分「オカン」がガンに侵されてからの苦しみが際立って、
涙が止まらなくなるかもしれない。
by goalaska
| 2005-09-13 14:21
| 本、あれこれ